胃腸炎/逆流性食道炎
胃腸炎
・水溶性下痢を主症状として、嘔吐や腹痛、発熱といった症状を伴います。
・原因としては腸管感染症が多く、脱水症が疑わしければ点滴加療を行います。
・症状によって、整腸剤や制吐剤、止痢剤の投与を検討します。
・腹痛が強い場合は、血液検査や腹部CT検査を行います。
胃食道逆流症
・胃食道逆流症(GERD)は胃食道逆流により引き起こされる食道粘膜障害と煩わしい症状のいずれか、または両者を引き起こす疾患の総称で、粘膜障害を認める「びらん性GERD:逆流性食道炎」と症状のみを認める「非びらん性GERD」に分けられます。
・症状としては、胸やけ/酸っぱ感じ/胸痛/飲み込みずらいなどがあります。
・治療としては、まずは生活習慣(食後に横になる、減量、高脂肪食や香辛料などを避けるなど)を変え、制酸薬の内服治療を行います。
・体重減少/吐血/頻回の嘔吐/嚥下障害などを認めた方には上部消化管内視鏡検査のため他の医療機関へご紹介させて頂きます。
機能性ディスペプシア
・機能性ディスペプシアとは、胸やけや腹部膨満感、嘔気、心窩部痛などの医長症状が慢性的にみられるが、基質的には原因がない病態を言います。
・明らかな器質的な疾患(GERDや胆道疾患など)を否定した後、症状に合わせて治療を行います。
・胸やけ症状が強い方には制酸剤、腹満感が強い方には蠕動促進剤や漢方薬を使用し治療にあたります。
過敏性腸症候群
・慢性的な腹痛/腹部不快感/排便習慣の変化を認めます。
・基準として、最近3カ月間で平均して少なくとも週1回は繰り返す腹痛があり、次に示す2項目以上の特徴を有します。
①排便によって改善する②排便頻度の変化を伴う③便性状の変化を伴う
・まずは生活スタイルの見直し(食生活/運動)を提案し、薬物治療希望がある場合は症状に合わせて投薬を行います。
・下痢型→止痢薬、便秘型→ポリカルボフィルカルシウム、腹痛→ブスコパンなど