いぼ(疣贅)
いぼ(疣贅)
・いぼとは、皮膚の一部が盛り上がった小さなできものです。うおの目やタコに似ていますが、いぼはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染によって起こります。
・皮膚の深いところにイボのウイルスが入り込んでいるので、治りにくいケースが多いです。
・イボはご自身で切除したり、頻繁に触ったりした場合には、別の場所に感染を拡げてイボの数を増やす可能性がありますので、早めに診断・治療を受けましょう。
いぼは、主に以下の部位にできやすいです。
- 手のひらや足の裏など、皮膚が厚い部位
- 指や爪の周囲
- 顔や首、背中など、皮膚が薄い部位
いぼは、見た目が悪く、かゆみや痛みなどの症状が出ることもあります。また、うつりやすいため、他の人にうつさないように注意が必要です。
いぼの原因
いぼの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で、HPVは、皮膚にできた小さな傷から侵入し、感染します。
治療法
当院では、日本皮膚科学会の治療ガイドラインに準じた治療を行っています。
液体窒素による冷凍療法
液体窒素による冷凍療法は、いぼに液体窒素をかけて凍らせる方法です。-196℃の液体窒素を用いて感染細胞を凍結させ、壊死、脱落させます。
痛みのある治療ではありますが、尋常性疣贅診療ガイドラインでは、推奨度Aランク(行うよう強く勧められる)となっており、効果が高いとされます。
液体窒素を綿球や綿棒に染み込ませて、イボに当てる「綿球法」と、特殊な機器を使い、直接液体窒素を吹きかける「スプレー法」があり、当院では「
内服による治療
漢方薬のヨクイニンを内服します。作用機序は不明ですが、ウイルスに対する免疫調整作用があると言われております。内服単独より、液体窒素と併用することが多いです。
アクロコルドン・スキンタッグ(首いぼ)
・首や胸、おなか、脇などにできる、肌色から茶色の小さなブツブツとしたできものは、アクロコルドンやスキンタッグ、軟性線維腫と呼ばれる皮膚の良性腫瘍であることが多いです。
・年齢に伴う変化が考えられ、茎(細い部分)があるタイプには液体窒素を用いて治療を行います。