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前立腺肥大

前立腺肥大症とは

前立腺肥大症とは、男性の尿道のすぐそばにある前立腺が大きくなってしまう病気です。前立腺は、精液の一部をつくっている臓器で、栗の実ほどの大きさです。加齢とともに前立腺が大きくなる傾向があり、特に50歳代以降の男性に多く見られます。

前立腺肥大症は、良性の病気であり、命にかかわることはありません。しかし、排尿障害などの症状を引き起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。

前立腺肥大症の症状

前立腺肥大症の主な症状は、排尿障害です。排尿障害には、以下のようなものがあります。

  • 排尿の切れが悪い
  • 尿が出るまでに時間がかかり、我慢がきかない
  • 尿の勢いが弱い
  • 頻尿(トイレが近い)
  • 夜間頻尿(夜中に何度もトイレに行く)
  • 尿漏れ

また、排尿障害以外にも、以下の症状が出ることがあります。

  • 血尿
  • 尿道痛
  • 膀胱炎
  • 腎不全

前立腺肥大症の原因

前立腺肥大症の原因は、完全にはわかっていません。しかし、加齢とともに男性ホルモンの分泌が減り、そのために男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることが原因と考えられています。また、遺伝的要因や生活習慣も影響していると考えられています。

・第1期から第3期までの症状があります。

①第1期:膀胱刺激期

・トイレに行く回数が増えた

・尿の勢いが弱くなった

・トイレに行ってもまたすぐに行きたくなる

②第2期:残尿発生期

・尿を出すときに力むようになった

・トイレに立ってから尿がでるまで時間がかかる

・尿の切れが悪くなった/途中で途切れてしまう

③第3期:慢性閉塞期

・トイレに行く回数が非常に多くなった

・1回にかかる時間も長く(数分)なった

診断

・国債前立腺症状スコア(IPSS)の問診、排尿QOLスコアを用います。

・IPSSの合計が7点以上の場合は前立腺肥大症の疑いがあります。

IPSS なし 5回に1回未満 2回に1回未満 2回に1回位 2回に1回以上 ほとんどいつも
排尿後の残尿感
排尿2時間後にもう一度トイレに行く
排尿の途中で途切れる
排尿を我慢するのがつらい
尿の勢いが弱い
排尿開始時に力む必要がある
床に就いてから朝起きるまで何回トイレで起きたか

・超音波検査で前立腺の大きさや膀胱の形、大きさ、残尿量を測定します。

・血液検査で、血液中の前立腺特異抗原(PSA)を測定することで、早期に癌を発見することができます。

前立腺肥大症の治療法

前立腺肥大症の治療法は、症状の程度や患者の年齢、全身状態などによって異なります。

  • 保存療法:排尿障害の症状が軽い場合は、生活習慣の改善や薬物療法によって治療します。
  • 手術療法:排尿障害の症状が重い場合は、手術によって前立腺を小さくします。

保存療法

保存療法には、以下のようなものがあります。

  • 生活習慣の改善:水分を過剰に摂取しない、カフェインやアルコールの摂取を控える、便秘を改善する、適度な運動をする、長時間同じ姿勢を続けるのを避けるなどの生活習慣を改善します。
  • 薬物療法:α遮断薬や5α還元酵素阻害薬などの薬を服用して、排尿障害の症状を改善します。

手術療法

手術療法には、以下のようなものがあります。

  • 経尿道的前立腺切除術(TURP):尿道から内視鏡を挿入して、前立腺の一部を切除します。
  • 経直腸的前立腺切除術(TURP):肛門から内視鏡を挿入して、前立腺の一部を切除します。
  • レーザー前立腺切除術:レーザーを使って、前立腺を切除します。
  • 水蒸気凝固療法:高温の水蒸気を用いて、前立腺を凝固させます。

前立腺肥大症の予防

前立腺肥大症の予防には、以下のようなものがあります。

  • 健康的な食生活を心がける
  • 適度な運動をする
  • 禁煙する
  • アルコールの摂取を控える
  • 冷えを避ける

まとめ

前立腺肥大症は、加齢とともに男性に多く見られる病気です。排尿障害などの症状を引き起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。

前立腺肥大症の症状がある場合は、早めに受診して、適切な治療を受けることが大切です。

当院では薬物治療を中心に対応し、重度の場合は高次医療機関へご紹介させて頂きます。

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