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糖尿病

糖尿病とは

・糖尿病とは、インスリン(血糖を下げるホルモン)の作用不足によって慢性の高血糖状態が持続する症候群と定義されます。

・インスリンの作用不足には、大きく分けて、①膵臓β細胞でのインスリン分泌の低下と、②肥満や肝障害などによってインスリンが効きにくくなる状態(インスリン抵抗性)とがあります。

・「糖尿病かもしれない」といった早い段階で受診して頂くと、合併症が防げることが、大いに期待できます。健診結果をお持ちになり、心配な方は早めの受診をお勧めします。

診断基準

・血糖コントロールが良好か否かの指標として、血糖値の1~2か月の平均値を表すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が使われています。また、将来合併症が出現するか否かについても、過去のHbA1cの値が大変参考になります。

・「糖尿病型」とは、以下のいずれか1つを満たす場合である

  • 早朝空腹時血糖値 126mg/dL以上
  • 75gブドウ糖負荷試験 2時間値 200mg/dL以上
  • HbA1c 6.5%以上

・血糖値とHbA1cを同時に測定すれば、初回検査のみで糖尿病と診断できます。

診察でお尋ねすること

・高血糖による症状(口渇多飲多尿体重減少全身倦怠感など)の有無と始まった時期

・合併症が疑われる症状(視力低下、足の痺れ、歩行時の下肢痛、下痢、便秘、足の潰瘍)の有無と始まった時期

・過去の健診結果

・今までかかったことがある病気(膵臓、内分泌疾患、肝疾患、高血圧、脂質異常)

・20歳の時の体重、過去最大の体重とその年齢

・ご家族の糖尿病歴

・食事、嗜好品

治療

・薬物療法、非薬物療法(食事療法、運動療法)を状況に合わせて組み合わせて治療を行います。

・食事療法は専門の管理栄養士による栄養相談を受講して頂くことが可能です。

・血糖コントロールだけではなく、血圧と脂質のコントロール、体重の管理、禁煙指導を行います。

経口血糖降下薬

ビグアナイド薬(メトホルミンなど)

・インスリン抵抗性が存在すると考えられる肥満合併2型糖尿病治療薬としてよく用いられますが、他の薬剤で効果不十分の非肥満の方でも有効です。

・肝臓での糖新生(糖を作る)抑制作用が主ですが、末梢でのインスリン感受性増強作用もあり、単独では低血糖を認めにくいです。

・メトホルミンには血糖を下げるほかに、脂質改善作用、食欲抑制作用、がん抑制作用などの報告があります。

・腎機能低下、肝機能障害、大量アルコール摂取者などの方には副作用の危険性が高くなるため注意が必要です。

DDP-4阻害薬(ジャヌビア、テネリア、トラゼンタなど)

・日本人2型糖尿病の治療薬として最も使用頻度が高い薬剤です。

・安全性が高く、合併症によらず使用できます。

・インスリン分泌を促進するインクレチンというホルモンを分解するDDP-4という酵素を阻害したり、血糖を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。

・低血糖を起こしにくく、その他の薬剤と併用することや高齢の方にも投与しやすいお薬です。

・稀に水疱性類天疱瘡という皮膚疾患を発病するため注意が必要です。

SGLT2阻害薬(フォシーガ、カナグルなど

・腎臓でのブドウ糖再吸収を阻害し、尿糖排泄を促進することで、血糖低下効果のみならず体重減少効果が期待できる。

・SGLT2阻害薬を糖尿病患者が内服すると、1日100g程度のブドウ糖が尿中に排泄され、これは約400kcalに相当する。

・その結果として、内臓脂肪の減少、メタボの改善効果が期待できる。

・近年の大規模臨床試験の結果から、SGLT2阻害薬には心血管病抑制効果、心不全抑制効果、腎症進展抑制効果が期待できる。

・尿糖により尿路感染症の危険性が増加するため注意が必要です。

SU薬(アマリール、オイグルコンなど)

・インスリン分泌を促進する血糖降下作用の強い薬です。

・低血糖及び体重増加に注意が必要で、現在は第一選択に使用しないことになっています。

・特に、腎機能低下や高齢者では低血糖に注意が必要です。

・当院では投薬を行っておらず、転医された患者様の場合、ご説明の上異なる薬剤へ変更しております。

グリニド薬(グルファストなど)

・SU薬と同様にインスリン分泌を刺激します。

・ただ、グリニド薬の方がインスリン分泌開始までの時間が早く、分泌量も少なく、持続時間も短いため、食前低血糖を起こしにくく食後高血糖改善薬として使用できます。

・食後高血糖を抑えることで、大血管合併症を抑えることかが期待できます。

ピオグリタゾン(アクトスなど)

・インスリン抵抗性を改善して血糖降下作用を示す。

・動脈硬化性疾患の発症抑制作用の可能性が示唆されている。

・副作用に体液貯留があるため、心不全の方には注意が必要です。

α-グルコシダーゼ阻害薬(メトグルコ、セイブルなど)

・食後血糖を改善し、体重増加をきたさず、低血糖の危険も少ない。

・消化器症状(腹鳴、下痢、ガス)など消化器症状には注意が必要です。

・心血管病や新規高血圧症などの発症抑制の報告があります。

文責 稲沢クリニック 副院長 橋本悠作 

医学博士 日本内科学会総合内科専門医

日本腎臓学会腎臓専門医 

日本透析医学会透析専門医

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