肝機能異常
肝機能とは
肝機能とは、肝臓が正常に働いているかどうかを判断する指標です。肝臓は、血液をろ過して老廃物を排泄したり、消化吸収を助けたり、免疫機能を高めたりと、さまざまな働きをしています。肝機能が異常になると、これらの働きが低下し、さまざまな症状が現れます。
肝機能の異常の原因
肝機能の異常の原因は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
- 肝臓の炎症や損傷:肝炎や肝硬変、薬剤性など
- 肝臓の血流障害:肝静脈閉塞症など
- 肝臓の代謝異常:脂肪肝など
肝機能の異常を引き起こす病気
肝機能の異常を引き起こす病気は、以下のようなものがあります。
- 肝炎:ウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎)、アルコール性肝炎、薬剤性肝炎など
- 肝硬変:ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎など
- 肝静脈閉塞症:肝臓の血管が血栓で詰まることで起こる病気
- 脂肪肝:肝臓に脂肪が蓄積することで起こる病気
肝機能の異常の精査
肝機能の異常が疑われる場合は、以下の検査が行われます。
- 血液検査:肝機能に関する酵素やタンパク質を測定する検査、ウイルス感染を調べる検査
- 画像検査:肝臓の形や大きさ、状態を調べる検査
肝機能の異常の処置や治療法
肝機能の異常の処置や治療法は、原因によって異なります。
- 肝炎:原因に合わせて、抗ウイルス薬や免疫抑制薬などの薬物療法が行われます。
- 肝硬変:原因に合わせて、薬物療法や手術が行われます。
- 脂肪肝:生活習慣の改善(食事療法、運動療法など)が行われます。
まとめ
肝機能の異常は、肝臓の炎症や損傷、血流障害、代謝異常などによって起こります。肝機能の異常が疑われる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
補足説明
- 肝炎:肝臓にウイルスや薬剤などの刺激が加わることで、肝臓の細胞が炎症を起こす病気です。A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎は、感染症によって起こる肝炎です。アルコール性肝炎は、アルコールの過剰摂取によって起こる肝炎です。薬剤性肝炎は、薬剤の副作用によって起こる肝炎です。
- 肝硬変:肝炎や脂肪肝などの慢性的な肝臓の炎症や損傷が続くことで、肝臓が線維化(硬くなる)して機能を失う病気です。
- 肝静脈閉塞症:肝臓の静脈が血栓で詰まることで起こる病気です。
- 脂肪肝:肝臓に脂肪が蓄積することで起こる病気です。アルコールの過剰摂取や肥満、運動不足などが原因で起こります。
高い人は、定期的に肝機能検査を受けるようにしましょう。
- 肝炎の既往歴がある人
- アルコールをよく飲む人
- 肥満の人
- 糖尿病の人
- 脂質異常症の人