メディカルダイエット
正しいダイエットとは、健康を害することなく、無理なく続けられ、リバウンドしにくい方法で、体重を減らし、体組成を改善することを指します。
正しいダイエットのポイント
- バランスの取れた食事:
- 三大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)をバランス良く摂取
- 食物繊維をたっぷり摂る
- 間食は控えめに
- 水分をこまめに摂る
- 適度な運動:
- 有酸素運動と無酸素運動を組み合わせる
- 自分に合った運動を続ける
- 十分な睡眠:
- ホルモンバランスを整え、代謝を上げる
- ストレス管理:
- ストレスは太る原因の一つ。ストレス解消法を見つける
- 専門家のサポート:
- 必要に応じて、医師や栄養士に相談する
間違ったダイエットの特徴
- 極端な食事制限:
- カロリーを極端に制限すると、基礎代謝が低下し、リバウンドの原因に
- 特定の食品だけを食べる:
- 栄養が偏り、健康を害む可能性がある
- 激しい運動:
- 体を傷める可能性がある
- 無理な目標設定:
- 短期間で大幅な減量を目指すと、挫折しやすく、リバウンドの原因になります
メディカルダイエット
- メディカルダイエットとは、医療機関で行われる専門的なダイエットプログラムのことです。一般的なダイエットと異なり、医師の診断のもと、薬や医療機器を用いて行われます。
- 食欲抑制剤によるダイエット: GLP1阻害薬という薬剤を用いていることが多く、欧米では、高度肥満に対する治療薬として承認されています。
- 日本では、糖尿病治療薬として保険適応がありますが、肥満治療薬としては承認されていないため自費診療となります。
- 肥満の方は、食後にGLP-1ホルモンの分泌が少ないことが知られており、肥満の人は痩せにくく、痩せている人は痩せたままをキープしやすいと言えます。
GLP-1阻害薬とは?
GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)とは、私たちの体内にあるホルモンの一種です。食事をすると小腸から分泌され、血糖値を下げる働きがあります。GLP-1阻害薬は、このGLP-1の働きを強力にサポートする薬剤です。
GLP-1阻害薬の作用機序
GLP-1阻害薬は、主に以下の3つの作用によって血糖値を下げ、体重減少を促します。
- インスリン分泌の促進: すい臓のβ細胞を刺激し、インスリンの分泌を促進します。インスリンは血糖値を下げる働きがあるため、血糖コントロールに役立ちます。
- グルカゴンの分泌抑制: グルカゴンは血糖値を上げるホルモンです。GLP-1阻害薬は、グルカゴンの分泌を抑制することで、血糖値の上昇を抑えます。
- 食欲抑制: 脳の満腹中枢を刺激し、食欲を抑える働きがあります。また、胃の働きを抑制することで、食事量を減らし、満腹感が長続きする効果も期待できます。
GLP-1阻害薬のダイエットへの効果
GLP-1阻害薬は、血糖コントロールだけでなく、体重減少にも効果が期待できます。
- 体重減少: 食欲抑制効果や基礎代謝の向上により、体重減少が期待できます。
- 内臓脂肪減少: 特に内臓脂肪の減少効果が高く、メタボリックシンドロームの改善にもつながります。
- 血糖値の改善: 食後の血糖値の急上昇を抑え、血糖値の変動を少なくします。
- 血圧低下: 血圧を低下させる効果も報告されています。
GLP-1阻害薬の副作用
GLP-1阻害薬は、比較的安全な薬剤ですが、副作用が出ることもあります。
- 消化器症状: 下痢、吐き気、嘔吐など
- 低血糖: 他の糖尿病薬と併用する場合に起こることがあります。
- 膵炎: 非常にまれな副作用ですが、注意が必要です
当院では、経口GLP1阻害薬のリベルサスを使用します。
リベルサスの内服方法
・最小用量の0.3㎎で治療を開始して、30日間継続します。
・もし食欲が止まらなければ、0.7㎎に増量しますが、食欲が止まっていれば、その量を維持量として継続します。
・内服の注意点として、りべるさすの吸収は胃の内容物により低下します。
・1日のうちの最初の食事・飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)で服用し、少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けます。
当院でのメディカルダイエット
初回の受診では、健康診断と同様に診察と血液検査を行い糖尿病などの基礎疾患の有無や薬物療法が可能かを判断します。また、管理栄養士による食事アドバイスを開始し、より効果的で安全なダイエットを目指します。
料金
メディカルダイエット料金 | |
初回(診察・血液検査・栄養相談) | 9,800円(税込) |
2回目以降(診察) | 1,100円(税込) |
2回目以降(診察・栄養相談) | 2,200円(税込) |
2回目以降(診察・血液検査) | 7,700円(税込) |
2回目以降(診察・血液検査・栄養相談) | 8,800円(税込) |
※副作用確認のため3-6ヶ月や有症状時には血液検査を推奨しています。
※栄養相談は空き状況によって、当日または後日予約での対応となります。
薬剤料 | |
リベルサス3㎎(お試し10日分) | 3,300円(税込) |
リベルサス3㎎(30日分) | 8,900円(税込) |
リベルサス7㎎(30日分) | 18,900円(税込) |
リベルサス14㎎(30日分) | 28,900円(税込) |
費用例
初回受診 9,800円 (初回受診時からは投薬を行いません)
→
後日、結果説明及び投薬開始の場合
再診(栄養相談なし)1,100円+リベルサス3mg(30日)8,900=10,000円
再診(栄養相談あり)3,300円+リベルサス3mg(30日)8,900=12,200円
未承認機器・医薬品に関する注意事項未承認医薬品等(異なる目的での使用)
・リベルサスは、医薬品医療機器等法において、「2型糖尿病」の効能・効果で承認されていますが、当院で行う肥満治療目的での使用については国内で承認されていません。
・リスク/副作用:吐き気や嘔吐、下痢、腹部不快感、腹痛などの消化器症状が現れることがあります。これらの症状は通常一時的であり、継続的な使用によって症状が軽減する場合があります。まれですが低血糖を起こす可能性があります。重篤な副作用に急性膵炎、甲状腺機能異常があります。妊娠中または妊娠の可能性、授乳中の方は服用できません。
・入手経路等:国内の医薬品卸業者より国内承認薬を仕入れています。
・国内の承認医薬品の有無:同成分であるウゴービは2024年2月に販売されましたが、施設基準により当院では処方できません。
・諸外国における安全性などに係る情報:リベルサスは未承認ですが同成分のオゼンピックは米国FDAで肥満治療薬として承認されています。