膀胱炎/腎盂腎炎
尿路感染症
・尿路感染症とは、尿の通り道(尿路)に細菌が棲みついて増殖し炎症を起こす病気の総称です。
・この中に、膀胱に炎症が起こる「膀胱炎」と、腎臓の中に尿が集められる袋状の腎盂に炎症が起こる「腎盂腎炎」があります。
膀胱炎
・排尿時に不快な感じがあったり、排尿のあとにしみるような痛みを感じる、また尿の回数が多くなるなどの症状があればまず膀胱炎を疑います。
・膀胱炎は女性に多く、大腸菌などの腸内細菌が原因になります。
・女性は男性と比べて尿道が短いため、細菌が尿道から侵入し感染を起こします。
症状
・症状として前述の通り、「排尿時痛」「頻尿」に加えて「尿の濁り」を自覚することがあります。
検査
・尿検査で膿尿や血尿の有無、また培養検査で原因の菌を特定します。
・症状によっては超音波検査で膀胱を評価します。
治療
・治療には抗菌薬が用いられます。
・3~4日で症状は良くなりますが、水分を多くとることで尿量を増やして菌の繁殖を防いでいただきます。
再発予防
・水分を多めにとる
・トイレを我慢しない
腎盂腎炎
・腎盂腎炎は膀胱から菌が逆流することによって引き起こされる感染症です。
・腎臓は血流が豊富な臓器であり、細菌が血液中に侵入し敗血症という重篤な病気に繋がる危険性があるため早期診断、治療が重要です。
症状
・発熱や悪寒、背部痛、腰痛、頻尿などが出現します
検査
・血液検査で炎症反応の評価や敗血症が疑われる場合は菌の培養検査を行います。
・尿検査で濃尿の有無や菌の培養検査を行います。
・超音波検査やCT検査で尿路の通過障害などを評価します。
治療
・治療の主体は抗菌薬の投与で、状態に合わせて経口だけではなく点滴で治療を行います。